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日本放射線腫瘍学会認定施設に認定されました

※ 当院が日本放射線腫瘍学会認定施設に認定されました。
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骨転移のある去勢抵抗性前立腺がんに対する
「ゾーフィゴ静注®」による核医学治療の開始について

ゾーフィゴとは

ゾーフィゴは、アルファ線と呼ばれる放射線を出す「ラジウム-223」を含んだ放射性医薬品です。前立腺がんの骨転移に対する治療に用いられます。ゾーフィゴは静脈注射で投与します。投与すると骨の代謝が活発になっているがんの骨転移巣に集まり、そこから放出されるアルファ線が骨転移のがん細胞の増殖を抑えます。


適応

去勢抵抗性前立腺がん(ホルモン療法を行っても悪化する前立腺癌)で、骨転移があり、内臓転移がない方に治療の適応があります。その他、検査値などの適応基準があります。


治療方法

4週間に1回、最大で合計6回の注射を行います。入院の必要はなく、外来で日帰りで治療できます。 投与後1週間程度は排泄物の処理など日常生活での注意点はいくつかありますが、通常の生活が可能です。詳しくは外来でご説明いたします。


効果

大規模臨床試験で、「生存期間の延長」および「骨転移の症状が発現するまでの期間の延長」が認められています。


副作用

骨髄抑制(血小板、白血球、赤血球などの血液の成分が減少すること)が一時的に起こることがあります。悪心(むかむかする)、嘔吐、下痢、食欲不振、疲労感などがみられることもあります。また、投与後に骨の痛みが一時的に強くなることもありますが、しばらく経つと落ち着きます。


費用について

当治療は健康保険で治療が受けられます。保険診療なので「高額療養費制度」を利用できます。高額療養費制度は、医療費が高額になった場合に自己負担額を軽減するための制度です。自己負担額は、年齢や所得によって異なります。


                    

当院受診について

原則的にかかりつけ医からの紹介が必要となります。治療をご希望される場合は、かかりつけ医にご相談ください。 なお、かかりつけ医を通じて受診が決まった場合、生活上の注意・指導がありますので可能な限り同居のご家族とご一緒にお越し下さい。


医療機関の方へ「ゾーフィゴ静注」治療の紹介について

医療機関の方へ「ゾーフィゴ静注」治療の紹介についてのページはこちらから


放射線治療科

診療科の紹介

  • 主な疾患・実績
    • 悪性腫瘍全般(原発性、転移性問わず 早期癌から進行癌まで)
    • 機能や形態の温存希望の患者様の根治照射
    • 外科手術の補助療法としての術前、術後照射
    • 症状緩和、症状改善目的の緩和照射や緊急照射特にoncological emergency全般
    • 転移性脳腫瘍の脳浮腫軽減、脳ヘルニア防止
    • 転移性脊椎腫瘍の脊髄麻痺予防
    • 転移性骨腫瘍による骨折予防
    • 気道狭窄に伴う呼吸不全の改善
    • 上大静脈などの大血管の閉塞や狭窄の改善
    • 手術不能な消化管狭窄の改善
    • 悪性腫瘍による難治性消化管出血の軽減
    • 胆道系の狭窄や閉塞に伴う黄疸の軽減
    • 尿路閉塞に伴う水腎症の改善
    • 尿路系腫瘍からの出血軽減
    • 婦人科腫瘍に伴う難治性の出血の軽減
    • 巨大腫瘍の壊死に伴う出血、腐敗臭の軽減
    • その他、一部の良性腫瘍(甲状腺眼症、ケロイド、血管腫など)
  • 診療科の特徴

    2009年10月からElekta 社製放射線治療装置で治療を行っておりましたが、2021年8月からは同じくElekta 社製の最新の放射線治療装置(Versa HD)に更新いたしまして、患者様方に治療効果がより高く、かつ副作用がより少ない放射線治療が可能となりました。具体的には、(以下参照)

    1)可変絞り装置がより細かく(幅10mmが5mmと)なって、腫瘍の形状に合致し、余計な正常組織には当たらない様な照射が可能になりました。

    2) 高線量率モード搭載で出力が向上して照射(治療)時間が短縮でき、患者様の体位保持の負担の軽減や腫瘍の呼吸性移動など不確定要素の軽減が可能になりました。

    3)画像誘導放射線治療(IGRT)と回転型強度変調放射線治療(VMAT)の制御システム機能の改善により、治療
    (照射)の品質が向上し、2021年に保険診療として認められた少数の転移性腫瘍(Oligometastasis)の定位放射線
    治療が可能になりました。

    4)「体表面画像誘導放射線治療」システムを導入し、光学的に取得した体表面画像にて、呼吸性移動や照射時の
    患者様の体の動きの管理が可能となり不必要な放射線被曝軽減が可能になりました。

     以前の装置同様、放射線治療台の上で実際の照射の体位の状態で撮像するcone beam CTで病変自体を毎回照射時に確認し、6軸で補正できるベッドで、毎回の照射毎に微調整して確実に日々の最適な照射を行い、また今回導入された様々な技術を駆使し、医師、看護師、放射線技師のチームで、局所制御(抗腫瘍効果)の向上、症状軽減ならびに副作用軽減を目標として、放射線治療を行なっております。

【アブスコパル効果】について

放射線治療では、放射線を照射した部位以外の病変も縮小する効果があり、そのことを「アブスコパル効果」と呼びます。
放射線照射により、抗腫瘍免疫が活性化し、リンパ球が照射部位以外の腫瘍を攻撃することで、アブスコパル効果が引き起こされます。

  • 患者さんへのメッセージ

    放射線治療装置の進歩に伴い患者様の体に負担を増やさず(副作用が少なく)、線量の増加が可能となり、抗腫瘍効果が増し、生存期間も延長可能となり、御高齢や他に合併症を有する方でも安全に、生活スタイルに合わせた(通院治療でも、入院治療でも)治療が可能です。
    最近の研究では、放射線は免疫能の増強効果も有する事が判明し、免疫力を介して多発病巣を有する進行癌にも効果がある事が判ってきました。

  • 開業医の先生方へのメッセージ

    放射線治療は外来通院でも可能ですので、先生方の現行の治療は継続していただいても構いません。
    治療期間は最短で一日、最長で7週間程度で、症状や患者様の御希望で変わってきます。
    なお入院希望の患者様は担当科に入院も可能です。
    また治療終了後は、先生方の施設で従来通りfollow していただき、できるだけ苦痛が少なく、質の高い生活が維持できるように治療を実施させて頂きますので、よろしくお願い申しあげます。

  • 常勤医

    放射線治療科部長 久賀 元兆

    (クガ ゲンチョウ)

    専門分野

    • 放射線治療

    認定資格

    • 日本医学放射線学会・日本専門医機構放射線科専門医
    • 日本放射線腫瘍学会・日本医学放射線学会放射線治療専門医
    • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医

    医師免許取得 2001年

    患者さんへ一言

    地域のがん治療に貢献できるよう努力してまいります。

    開業医の先生方へ

    放射線治療に関しご不明な点があればお気軽にご相談下さい。

    非常勤医

    非常勤医 水上 直久

    (ミズカミ ナオヒサ)

    専門分野

    • 放射線治療(特に高精度放射線治療)

    認定資格

    • 日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
    • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医

    医師免許取得 1994年

    患者さんへ一言

    現在の病状に対し最善と思われる医療を提供していきますのでよろしくお願い致します。

    開業医の先生方へ

    現在の病状に対し最善と思われる医療を提供していきますのでよろしくお願い致します。

    非常勤医 松山 知彦

    (マツヤマ トモヒコ)

    専門分野

    • 放射線治療

    認定資格

    • 日本医学放射線学会放射線科専門医
    • 日本医学放射線学会放射線治療専門医

    医師免許取得 2004年

    患者さんへ一言

    安心して治療を受けていただけるよう努力したいと思います。

    開業医の先生方へ

    放射線治療には幅広い適応がありますのでお気軽にご相談ください。

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