Department of radiology診療放射線科
X線検査
検査等の予約について
放射線検査受付(18番受付)があるブロックがX線検査部門です。ここでは、単純撮影、消化管透視、一般造影検査、乳房撮影、骨密度測定等が行われています。 検査は、基本的に受付順・予約順に行っておりますが、緊急検査や他の検査の都合で撮影順が前後することもありますのでご了承ください。
放射線検査受付(受付左が乳房撮影室)
撮影室1(右奥を回った所が撮影室2)
撮影室2・3・5
撮影室1(胸腹部撮影室)
主に胸腹部単純撮影を行う撮影室です。最も撮影件数の多い撮影室であるため、撮影室前に撮影順を表示する案内モニタを設置しています。このモニタに患者案内票に記載されている受付番号が放射線検査の受付順に表示されます。
この撮影室には、ディジタルX線撮影装置:Canon CXDI-40Gが立位撮影用と臥位撮影用に設置されています。CXDI-40Gは、FPD(Flat Panel Detector:平面検出器)を利用した撮影装置で、撮影後3秒で画像が表示されるため画像の確認が素早く行え、撮影後の待時間を大きく短縮できます。 X線発生装置は日立製:DHF - 155HSです。
撮影室2(骨・小児系撮影室)
頭頚部や腰椎等の骨系撮影と小児の胸腹部撮影を行う撮影室です。骨系の撮影は、隣の撮影室3と分けて行うこともありますので、撮影室前には撮影室3と合同で撮影順を表示する案内モニタを設置しています。このモニタに患者案内票に記載されている受付番号が放射線検査の受付順に表示されます。
撮影にはCR(Computed Radiography:Kodak製)を利用しており、 X線発生装置は日立製:DHF - 155H IIです。
撮影室3(一般撮影・骨密度測定室)
撮影室1や撮影室2のバックアップ的な撮影および骨密度測定を行う撮影室です。操作室側に天井走行式X線撮影装置を設置しており、撮影にはCRを利用しています。 X線発生装置は島津製:UD150B-30です。 廊下側にはX線骨密度測定装置:GE Healthcare製Lunar iDXA(2008年9月設置)を設置しています。
※X線骨密度測定について
DXA(Dual-energy X-ray absorptiometry)法といわれる方法で骨密度を測定します。
測定対象部位は、腰椎、大腿骨頭、全身等と多岐にわたり、精度の高い測定方法です。
GE社の最高ランクの装置の導入で、高鮮鋭な画像の取得が可能となり、短時間で正確な計測が可能となりました。
撮影室3 天井走行式X線撮影装置
撮影室3 骨密度測定装置
また、骨密度だけでなく軟部組織(体組成)の定量が可能で、体脂肪の測定も可能となり、メタボリックシンドロームの予防や病気や治療効果に関連したデータを客観的に知ることが可能となっています。 また、過去のデータと比較して経時的な変化を表示するソフトも装備しております。 自分の健康を自身で守るこれからの次代にマッチした装置です。
骨の強度は、骨の硬さ、骨梁の3次元分布、弾性によって規定されますが、特に重要なのは骨の硬さで、骨強度の約80%を決定するといわれています。
骨塩定量法(BMA)はこの硬さをとらえるための手法で、骨密度を硬さの指標として測定します。
骨塩定量法の対象は骨粗鬆症です。
骨粗鬆症とは、骨吸収と骨添加作用の関係が障害されることにより、骨の形態には変化がなく、骨梁の減少、Havers 管の拡大、骨皮質の薄層化と骨髄腔の拡大が起こる病態です。
骨粗鬆症では、骨密度の低下とともに骨折の頻度が増加することが知られており、骨塩定量により骨折の危険性を非侵襲的に予知することが、臨床上大きな意義をもっています。
DXA法による全身スキャンによる体組成の解析では、骨塩量(BMC)・骨密量(BMD)・非脂肪率量・脂肪組織質量・脂肪率を正確に測定することが可能です。
栄養・運動・加齢は脂肪組織と非脂肪組織に大きく影響します。
体組成は神経性拒食症・成長ホルモン欠乏症・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・麻痺・およびHIV感染などの筋肉を消耗させる疾患や、肝臓病・心臓障害・セリアック病を含む様々な症候の患者管理に重要な情報を提供します。
このように、DXA法による体組成解析(ボディコンポジション)測定は、様々な臨床・研究用途で幅広く利用されています。
撮影室5(泌尿・婦人科系撮影室)
主に泌尿器系や婦人科系の造影検査を行う撮影室です。 直接変換FPD搭載デジタルX線テレビ透視装置:島津製Sonialvision Safire 17(2009年3月設置)を備え、主にDIDP(点滴利尿腎盂造影)やUCG(尿道造影)に利用していますが、他の透視検査や治療に利用することもあります。
泌尿器・婦人科撮影専用のオプションも充実しており、患者さんに優しい撮影体位を実現しております。17×17インチのFPDが搭載され、テーブル長軸方向の移動がなく大視野を実現、広いダイナミックレンジを有することで、各種造影検査・精査消化管透視のバックアップとしても充分な機能を有しています。新たに搭載された機能として、トモシンセシス(デジタルマルチスライス断層撮影)・スロットラジオグラフィ(長尺撮影)などがあり、CR撮影で課題の多かった画像情報の提供も可能となりました。 また、DSA(Digital Subtraction Angiography)は元より、動きに強いRSM-DSA(Realtime Smoothed Mask DSA)も装備しており、呼吸停止が困難な患者さんなどにも対応しています。
撮影室6(乳房撮影室)
乳房撮影(マンモグラフィ)の専用撮影室で、乳房撮影装置:GE Healthcare製 Senographe DS(2008年2月設置)が設置されています。
この装置は,19×23cm のFPD(平面検出器)を備えたディジタル撮影装置で、日本医学放射線学会の定める仕様基準を満たした装置です。
Mammotome(マンモトーム:乳房専用吸引式組織生検システム)にも対応しており、側臥位で穿刺できる専用のベッド(DBI テーブル)も備え付けています。
X線管球は,モリブデン(Mo)とロジウム(Rh)の2重焦点を持ち、X線の透過し難い乳腺組織の多く残った乳房(デンスブレスト)等の撮影の際にRhの焦点を利用することで、乳腺の被ばく線量を大幅に低減することができます。
また、撮影後10秒以内で画像が表示されるため、今までの半分以下の時間で検査を実施できます。
マンモグラフィ読影室と外科外来にはマンモ専用ワークステーション(Seno Advantage 2.1)とレポーティングシステムを備えています。 乳房撮影は、原則として女性診療放射線技師が担当します。 また、4名在籍している女性診療放射線技師はすべて検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師です。
透視室2
島津製:Cvision Safire Multiが設置されています(2005年3月設置)。 この装置は、9インチ四方のFPDを備えたCアーム型ディジタル透視装置です。Cアーム型であるため、体軸方向のみならずあらゆる方向からの透視・撮影が行えます。また、この装置もX線照射口に、被ばく管理用の透過型線量計を取り付けており、被ばく線量を常時監視しています。
主に、ERCPやPTCD等の検査・治療に利用されています。この装置にもDSA機能があり、血管造影も可能です。
透視室3
日立製:VersFLEXが設置されています(2005年3月設置)。 この装置は、30cm×40cmのFPDを備えたCアーム型ディジタル透視装置です。 Cアーム型の特性と大きな視野を利用し、様々な検査・治療に対応できます。 また、この装置もX線照射口に、被ばく管理用の透過型線量計を取り付けており、被ばく線量を常時監視しています。
DSA機能を持ち、主に、消化管透視やリザーバー造影等の簡単な血管造影、内視鏡やエコー装置を併用する検査・治療に利用されています。
ポータブル装置
ポータブル撮影装置は島津製:MobileArt Lumina 3台(病棟回診用,救急外来用,手術室用)を配置しています。 また、手術室にはDSA機能を持ったポータブルCアーム透視装置(島津製:Opescope PLENOとGE製:OEC 9800)があり、手術室内での血管造影やCT室内での血管造影(アンギオ-CT)にも利用されています。